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巽聖歌の童謡詩
からすとかきのみ

一、かきのきのてっぺんに
かきのみみっつ。
なんだろ、なんだろ、
なんだろ、
かあ。

たろうもしらない。
りえこもしらない。
なんだろ、なんだろ、
なんだろ、
かあ。

二、かきのきのてっぺんに
からすがいちわ。
なんだろ、なんだろ、
なんだろ、
かあ。

からすにのこした。
かきのみしらない。
なんだろ、なんだろ、
なんだろ、
かあ。
* 中田喜直作曲
 秋になるといろんなものが実る。聖歌はキノコ採りも大好きだった。その作法は必ず取り尽くさないで少し残しておくこと。自然に感謝する昔からの知恵である。
柿の木のてっぺんを見上げた子どもたちが三個だけ残っている実を見て騒ぎ出す。ただ単に取るのを忘れたのか? 高すぎて取れなかったのか? からすのために残しておいたのか? と想像をふくらます。
 聖歌の遠縁にあたるソプラノ歌手の河原井泰江さんは聖歌の童謡コンサートのとき、この歌の最後に「カァーッ! 」と一声。すっかり、からすになっていた。
中田喜直がわらべうた風の親しみのあるメロディを付けている。



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