総合雨水対策
●これまでは・・・
 これまでの雨水対策は、「治水対策」としての河川改修、遊水地やダム等の整備や、降雨や洪水に関する情報伝達、水防活動といった、被害の軽減を図るための対策を行ってきました。
 しかし、急激な都市化に伴う流出量の増大に対して、これらの治水対策だけでは追いつかない状況になっています。
水害を防止するため、河川改修や調整池の整備を進めることはもちろんのこと、雨水を地中に浸水させたり、一時的に貯留して徐々に流すことにより、少しでも自然の循環システムに近づけ、下水道や河川に流失を出来るだけ抑制することが必要です。
 水害を防止するため、河川改修や調整池の整備を進めることはもちろんのこと、雨水を地中に浸水させたり、一時的に貯留して徐々に流すことにより、少しでも自然の循環システムに近づけ、下水道や河川に流失を出来るだけ抑制することが必要です。
 総合雨水対策は都市化により流量が増大している河川において、「治水対策」、「流域対策」、「被害軽減対策」などを組み合わせ、流域の自治体が一体となった総合的な対策を講じ、減災を図ることを目的としています。
 なお、総合雨水対策を実施することで、浸水被害軽減はもとより、流域の良好な水循環の回復や、都市圏のヒートアイランド現象の緩和等、良好な生活環境の形成に寄与するものです。

 市街化が進む前は、降った雨の多くが地中へいったん浸透し、その後、木の葉や地表面から蒸発したり、長い時間をかけて川や泉に湧き出したりしていたため、地表から川に流れ込む表面流失量は抑えられていました。


 市街化が進むと、屋根や舗装など、雨が浸透しにくい場所が増え、短時間に地表から川に流れ込む表面流失量が増加し、水害が発生しやすくなります。また、地中に浸透する水の量が減るため、晴れた日が続くと川の流量が減ったり、湧き水が涸れたりすることが多くなります。


  貯留浸透施設による対策を進めると、降雨時の表面流出量を水害を防止することが出来ます。地中に浸透する水の量が増えるため、晴れた日が続いても川の流量が減ったり湧き水が涸れたりすることが少なくなります。貯留した雨水は水まき、洗車等に有効利用出来ます。
 


対策効果地下水の涵養
雨水流出抑制効果、地下水と湧水の保全効果があります。




対策効果・ヒートアイランド現象の緩和
蒸発量の増大、平常時の河川水の流量が増加することにより、周辺の気温が低下することが考えられます。さらに屋上緑化を行えば、日射を遮断し、建物に熱が蓄積するのを防ぐことができます。




総合雨水対策の体系図